愛をも学んでいく
初めて聴く音楽の場合、
わたしたちはそのなじみさを嫌わず、
まず最後まで聴く我慢と努力と寛容さを
持たなければならない。
それを繰り返すことで親しみが生まれ、
やがてそれはその音楽の新しい魅力を少しずつ発見し、
その深い美しさを発掘し、
そしてその音楽を愛するようになり、
その音楽が自分にとってなくてはならないものになっていく。
実は、音楽だけに限らず、
わたしたちは今愛するものについても、
同じように最初のなじみなさから出発する
愛の学びの道をたどってきたのである。
仕事を愛する場合でも、
自分自身を愛する場合でも、
もちろん誰かを愛する場合においてさえも。
愛はいつでも、
このように学びの道を通りぬけて
姿を現してくるのだ。
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